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2024/09/20 04:04 |
『ノーサンガー・アビー』読了
ジェーン・オースティン『ノーサンガー・アビー』読み終わりました。

ゴシック小説(ホラー)大好きな少女キャサリンが主人公。
田舎で普通の両親のもと普通に育った子。
笑ってしまうくらい周囲の人の見栄やら建前と本音の差異に気付きません。
小説の読みすぎとちょっと世間知らずなせいでとんでもない方向に行ってしまったりして結構笑えます。
ヒーロー役はヘンリーという牧師。
『高慢と偏見』のダーシーと比べるとかなりくだけた感じの人です。
教養からか言い回しや考え方をからかったりするところがありますが、特に気難しい人ではないようです。
言語学とかの先生にこういう人いそう…と思いながら読んでましたw

訳者あとがきによるとこの本はオースティンの処女作だそう。
実際に出版されたのはオースティンの死後だそうですが…
『高慢と偏見』と比べると若い感じはちょっとするかな?
処女作だと知ったせいかもしれませんがw
当時の傾向に関してのオースティンの意見が相当表出しているあたりは「若さか!」という気がします。
特に小説軽視・蔑視に関しては作中でかなり行を割いて強く反発しています。
更にキャサリンが「男の人は小説なんて読まないのでしょ?」と言ったのに対して
「女性でも男性でも良い小説を読む楽しみを知らない人間は馬鹿ですよ」とヘンリーに答えさせてるあたりも
作者の強い気持ちを感じます。小説蔑視で相当嫌な思いをしたんでしょうね。
今でも「小説なんて~」という人を時々見かけますが、18世紀からそういう人はいたんですねぇ。
そうそう人間の考えも変わらないということでしょうかねー。
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2009/11/18 19:07 | 本のこと

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