忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/09/20 10:24 |
3月に読んだ本

今月読んだ中では三屋清左衛門残日録が一番おもしろかった。

◆三屋清左衛門残日録/藤沢周平
連作長編。
家督を息子にゆずり隠居した清左衛門が主人公。
現役町奉行の友人を通して藩の事件やら何やらに関わりつつも
様々な場面で老いや時の流れを実感していく。
終盤では知り合いが死去したり自身も重い風邪にかかったりと
仄暗い空気が漂うものの最後は最終話のタイトル「早春の光」に相応しい
光が差し込むようなラストで「さすが」と思わされた。
冒頭の「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」という言葉がよみがえった。

◆春秋山伏記/藤沢周平
連作長編。
本当に小さな村を舞台とした作品で普通の村人たちしか出てこない。
なので当然大きな事件(藩に関わる陰謀とか)はなく、
農村の生活の中での小さな事件が描かれていた。
全編にわたって庄内弁だったのでちょっと読みにくいかな?と思ったけど
すぐに慣れた。
素朴なので穏やかに読めます。

◆本所しぐれ町物語/藤沢周平
連作長編。
全て同じ町内の出来事で、どこかしらで繋がる構成になっていた。
みんなどうしようもない部分を持ってるんだけど本物の悪党みたいなのはいない、
しみじみしつつもちょっと笑えるような本だった。
日盛り、乳房が好きだったかな。
日盛りは夏の日差しの中でに立ち尽くす少年の姿が目に見えるようだった。

◆なんとなくな日々/川上弘美
エッセイ集。
帯の「きゅうううう。春の夜更け、冷蔵庫は鳴く」という文に惹かれて買った本。
この人の本を読むのは初めてだったけど結構おもしろかった。
ちょっとふわふわした感じの文章を書く人だった。
手が空いたらこの人の小説も一冊くらい読んでみようかな?
 

PR

2009/03/31 12:27 | 本のこと

<<犬が・・・ | HOME | youtube>>
忍者ブログ[PR]